2006年02月24日

[木婚]

「木婚」というのは、「銀婚(25年目)」、「金婚(50年目)」などと同様に、「結婚○年目」を意味する言葉です。

ちなみに「木婚」は「結婚5年目」を意味します。

しかし、インドでは昔、文字通り「木」と結婚するという「木婚」という制度がありました。

「木婚」は、弟が兄よりも先に結婚する際、事前に兄は家に生えている「木」とあらかじめ結婚したことにする、というものです。

これは、カースト制度における支配者階級「ブラーマン」の一部で行われた風習で、兄弟間の結婚が年功序列を原則としていたためです。

しかしそこで気になるのが、「木婚」には式(披露宴)があるのか、ということです。

調べるに、インドの一般的な結婚式は、大体次のようなものだそうです。

1.新婦の兄弟が、新郎に挨拶し、新郎の全身に香辛料を塗ったりする。

2.新郎新婦の親戚が新郎宅などに集まり、皆で延々と踊りながら、金をばらまく。

3.自宅から披露宴会場まで、派手な車を先頭に大名行列。バンド付き。

4.夜中に親族があつまり、新婦が新婦のおでこに赤い塗料(シンドゥールという)を塗り、その上にご飯つぶをつける。

5.その日の晩に、親族だけの食事会。共同作業として、新婦と新郎はご飯を食べさせあう。


新婦が「木」の場合、どの辺まで実行可能でしょうか。

1.新婦の兄弟が、新郎に挨拶し、新郎の全身に香辛料を塗ったりする。
まず、「新婦」の兄弟は「木」なのでやって来られません。
当然香辛料も塗れません。
「新婦」を無理矢理引き抜いて新郎の家に入れて、枝に香辛料を塗って新郎が自分でなすりつけるしかありませんね。


2.新郎新婦の親戚が新郎宅などに集まり、皆で延々と踊りながら、金をばらまく。
騒げるのは新郎側の親族だけです。植林のようになっている「新婦」側の親族の中を、なかばヤケになった新郎と、その親族が踊るという光景でしょう。
お金をばらまいて、「新婦」の枝に引っかかったりします。
特に弟はかなり気まずいでしょう。

3.自宅から披露宴会場まで、派手な車を先頭に大名行列。バンド付き。
これもリヤカーか何かで「新婦」を運びながら、新郎はバンドの演奏をバックに練り歩くことになります。
周りの人は当然「木婚」であることを知ってますから、「弟さん、大変だね」か何かいって、
弟も「すいません、ご迷惑かけて」なんて返したりして。
リヤカーを引く兄は、バランスの悪い「新婦」をタイガーロープで縛りながら、くやし涙が止まりません。

4.夜中に親族があつまり、新郎が「新婦」のおでこに赤い塗料(シンドゥールという)を塗り、その上にご飯つぶをつける。
これは、かなり忠実にできます。
ただ、「新婦」のおでこがどの辺かという特定に手間取ります。
そして、シンドゥールの上につけたご飯は、「新婦」の穴から出てきた昆虫に食べられたりします。
それをみている親族。弟。
切なさがこみ上げます。


5.その日の晩に、親族だけの食事会。共同作業として、新婦と新郎はご飯を食べさせあう。
ひっそりとした、新郎側家族だけの晩餐会。

「兄さん、ゴメンよ…」

ホントォ、ごめんなさいねぇ。(弟の婚約者)


「…いいんだ、弟よ」。


兄は、「新婦」の枝を使って、食事を自分の口へ運びます。
もちろん、同時に「新婦」に水や肥料をやることは怠りません。

最も気まずい夜が更けていきます。


…ま、絶対やってないでしょうね。


posted by molten at 16:06| 埼玉 ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | 雑学 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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