あれを「再帰反射インキ」というそうです。
「再帰反射」とは、光源からの光を、そのまま光源の方向に反射させる性質のことで、光がもとのところへ再び帰っていく、ということでこの名前が付いているようです。
「再帰反射」がなぜ起こるか、というと、通常、鏡などの平らな反射面では、入射角と反射角が等しい、という法則で、光源へは帰っていきません。
しかし、ガラスのビーズなど、球体の物質は光が局面で屈折・反射し、光源へと帰っていきます。
この性質を利用し、塗料の中に微少なガラスビーズを多量に含ませることで、「再帰反射」をおこし、夜間での視認性を高めているのです。
写真を撮ると起こる「赤目」現象や、夜、ネコの目が光って見えるのも、眼球による「再帰反射」が原因です。
この間、帽子、ランドセル、腕章、手袋、そして靴にすべて「再帰反射素材」を用いた「再帰反射小学生」を見かけました。
「モーションキャプチャー」でパソコンに取り込まれた人みたいでした。