前田建設に設置された架空の営業所「ファンタジー営業所」です。
前田建設 ファンタジー営業所(サイト)
同名の本も出ています。
僕は本を読んだのですが、見積もりによれば、マジンガーZの格納庫は、71億7400万円かかり、工期は6年5ヶ月だそうです。
ファンタジー営業部の人が各方面のプロに話を聞き、具体的な工法や機械の設計を依頼して、アニメ通りの格納庫を作ろうとする過程が書かれており、とても面白い読み物です。
マジンガーZの格納庫は、下水処理場の貯水池の地下で、「マジン、ゴー!」のかけ声と共に、池の底が開いて、下からマジンガーがせり上がってくるタイプの格納庫のため、地面に穴を掘るところからスタートします。
掘った後、壁をどのように補強するか、20tのマジンガーをせり上げるジャッキは製造可能か、など、本気で考えているのが分かります。
機械の専門家が「本気で作るなら、ジャッキでせり上がるのではなく、エレベーターのようにワイヤーでつり上げる方が安上がりだ」と話すのに対し「高くなってもアニメ通りで」とお願いするファンタジー営業部。
およそ72億円の工費の内訳も面白いです。
・穴を掘った土(ズリ)を捨てる為の費用…1億8000万円
・池の底にある開閉式のスライドゲート…4億円
・マジンガーZをせり上げるための機械…38億円
・上にある汚水処理場の建設費…18億円
・一度格納庫に落ちてしまった水を元に戻す設備…1億円
など。
建設のこともよく分かり、企業イメージもあがる良い企画です。
このほかにも「銀河鉄道999」の線路や、「グランツーリスモ」のコースなどを見積もりしています。
おすすめです。
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ぜひ見に来てもくださいな♪
下から巨大メカが発進する秘密基地」がありましたね。
ところで「上にある汚水処理場」は必要なの?
たぶん、僕のブログを読んでちゃんとコメントしているのは、この中でとくさんだけですね。
トラックバックを禁止したら、今度は無差別コメントが流行っているようです…。
…上にある汚水処理場は、アニメでそういう設定なので作らないといけないのです。
そこが面白いところで、発注者(アニメの登場人物)どおりの建築物を造るというところに苦労する姿が大まじめなんです。
確かに、マジンガーはエレベーターでせり上がる方が安全で、工費も安いのに、「それではパイルダーオンできない」という意見が出るんですね。
このファンタジー営業部は話題としては相当古いんですが、最近読んで面白かったので記録しました。
情熱的ですね。