2006年07月24日

[有頂天]

「有頂天」とは「物事に熱中して我を忘れること」という意味ですが、もともとは仏教用語で、サンスクリット語の「BhaVagra」=「世界の最も上の位置」をいうそうです。

仏教では世界を「欲界(よくかい)」「色界(しきかい)」「無色界(むしきかい)」「三界(さんがい)」に分けて考えます。

「欲界」とは形もあり、欲望もある世界、
「色界」とは形はあるが、欲望のない世界、
「無色界」とは形もなく、当然欲望もない世界、を表すそうです。

人間界は勿論、「欲界」に属します。
ここから上の「色界」「無色界」は仏の領域ですが、その「無色界」の頂点が「有頂天」です。

有頂天ホテル」って、ものすごいところに位置しますね。

「三界」を更に細かく見ていく分類で有名なのが「六道(りくどう)」です。

一番上から「天道」「人道」「修羅道」「畜生道」「餓鬼道」「地獄道」というやつです。

人は上から2番目ですが、「人道」以下は「三界」でいう「欲界」。
「天道」は一部が「欲界」に入りますが、上位は「色界」と「無色界」に属します。

「天道」はそれぞれ階層があって、上から、

 1 非想非非想処(ひそうひひそうしょ)=「有頂天」
 2 無所有処(むしょうしょ)
 3 識無辺処(しきむへんしょ)
 4 空無辺処(くうむへんしょ)
 5 色究竟天(しきくきょうてん)
 6 善見天(ぜんけんてん)
 7 善現天(ぜんげんてん)
 8 無熱天(むねつてん)
 9 無煩天(むぼんてん)
 10 広果天(こうがてん)
 11 福生天(ふくしょうてん)
 12 無雲天(むうんてん)
 13 遍浄天(へんじょうてん)
 14 無量浄天(むりょうじょうてん)
 15 少浄天(しょうじょうてん)
 16 極光浄天(ごくこうじょうてん)
 17 無量光天(むりょうこうてん)
 18 少光天(しょうこうてん)
 19 大梵天(だいぼんてん)
 20 梵輔天(ぼんぽてん)
 21 梵衆天(ぼんしゅてん)
 22 他化自在天(たけじざいてん) =「第六天」
 23 化楽天(けらくてん)
 24 兜率天(とそつてん)
 25 夜摩天(やまてん)
 26 トウ利天(とうりてん:トウはりっしんべんに刀という字) 
 27 四大王衆天(しだいおうしゅてん)=「下天」

…この下がやっと「人道」です。
ちなみに「27 四大王衆天」が別名「下天(げてん)」と言われ、ここでの1日は人間界の50年に当たることから「人間五十年、下天のうちをくらぶれば夢幻の如くなり…(敦盛)」というセリフが生まれています。

また、下から六番目の「22 他化自在天」は別名「第六天」と呼ばれ、織田信長の自称した「第六天魔王」というのはここを意味しています。


そして、この一番上の「1 非想非非想処」の別名が「有頂天」です。

信長も「第六天魔王」なんて中途半端なこと言わないで、

「有頂天魔王」


といっておけば、もっと箔が付いた…わけないですね。
なんだか頭悪そうですよね。


posted by molten at 16:06| 埼玉 ☔| Comment(2) | TrackBack(0) | 雑学 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
「第六天」下から数えた方が早いじゃん!
なんだ、結構謙虚だなあ、信長。

あとヒソウヒヒソウショって、
さっぱり意味がわかんないんですけれども。
Posted by とく at 2006年07月24日 23:29
コメントありがとうございます。

僕にもよく分かりません。

たぶん「欲界」のものには理解できない世界なのでしょう。
Posted by molten at 2006年07月25日 10:38
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