2005年02月28日

[升]

一升瓶の「升(しょう、ます)」は、奈良の律令制から伝わる、日本独自の容量の単位ですが、時代によってその量は微妙に変化しています。

戦国時代、豊臣秀吉の太閤検地によって統一された「京升(きょうます)」は、縦横が4寸9分(およそ14.8cm)、深さ2寸7分(8.2cm)のマスです。(1寸=3.03cmで計算)

つまり14.8×14.8×8.2=1796.1(t)。

およそ1.8リットルで、現在の「一升」はこの「京升」をもとにしています。
文字通り、京都を中心として広がっていきます。
明治期になると「京升」が「公定升」と呼ばれ、全国統一を見ます。

しかし、江戸時代の初期、江戸では徳川家康が定めた「江戸升(えどます)」という単位が混在していました。
江戸升は、縦横が5寸(約15cm)、深さが2寸5分(7.6cm)ですから、

15×15×7.6=1710(t)となり、約1.7リットルでした。

つまり「京升」のほうが「江戸升」よりも0.1リットル大きかったのです。
この事に気が付いた幕府は、江戸のプライドを捨て、「升」の大きさを「京升」に統一しました。
1669年2月28日の出来事でした。

これは、升で計算する「年貢」を少しでも多く徴収するためだったのですが、見た目は「京升」の方が縦横1分ずつ小さいので、「江戸升」を使っていた民衆は「升が小さくなった」と喜びます。
しかし、「京升」の方が2分深くなっており、実際の容量は増えている、というカラクリでした。

「朝三暮四」を地でいく、のんきな江戸時代を彷彿とさせます。


posted by molten at 15:03| 埼玉 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 雑学 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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