2005年04月18日

[混沌]

物事の区別のない状態を「混沌」といいますが、これは中国の伝説に登場する王様の名前です。

『荘子』応帝王編という章に、南海の帝「シュク(表記できない漢字です)」と北海の帝「コツ(忽)」が、中央の帝「コントン(混沌)」にお礼をする、という話が載せられています。

「シュク」と「コツ」は、目も鼻もない帝「コントン」に、人間と同じように目、鼻、耳、口の穴を開け、見たり聞いたりできるようにしてあげようと考えます。

両目、両耳、鼻の穴、口で人間の顔には7つの穴がありますから、1日に一つずつ、「コントン」の顔に穴を開けていきます。

すると、7日目、すべての穴が空いた「コントン」が死んでしまう、というお話です。

「混沌」とはすべてが混ざり合った世界の始まり、「シュク」や「コツ」は、それらを人間の都合によって改変しようとする愚かさの象徴であり、この話は人間が誕生以来、愚かな行為を続けていく事への戒めが込められているのだ、といわれています。

ちなみに「混沌」は「カオス(chaos)」、対義語は「秩序」=「コスモス(cosmos)」です。
「コスモス」は「cosmetic(コスメティック)」の形で、「顔を整えるもの=化粧品」の意味にもなります。

顔のない「混沌」が、顔をという秩序を得て死んでいくのと、ちょっと関係していると思いませんか?




posted by molten at 19:50| 埼玉 ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | ことば | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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