8月17日も最終回。
では、どうぞ。
休憩を終え、再び1時間あまりのドライブをすると、もう夕食時になっていた。
ハノイでも有名なベトナム料理レストラン「ハホイ」で夕食をとる。
事前にベトナム語で書かれたコースメニューを受け取り、グェンさんに説明をしてもらった。
本場の生春巻きをここではじめて食べる。
さすが有名料理店というべきか、絶品だった。
腹一杯になるまで食べて、最後にデザートが出てきた。
グェンさんは、最後のメニューは「バナナデス」と言っていたのに、スイカやドラゴンフルーツなどの果物盛り合わせだった。確かにバナナもあったが。
どうもグェンさんの中で「デザート=バナナ」という方程式が成立しているようだ。
ビールも飲んでご満悦の僕ら。
本日最後のスケジュールは、ハノイで有名な伝統芸能「水上人形劇」鑑賞だ。
ノー勉(事前学習なし、の意)の僕は、それがなんなのか全くわからないまま、建物の2階にある劇場へと入った。
もともと水上人形劇は、稲刈りを終えてヒマになった農民が、娯楽として始めた操り人形の劇が、芸術として昇華したものらしい。
現在では海外公演も行っており、世界的に有名なのだそうだ。
実際に観たが、どうみても世界的に昇華された芸とは思えなかった。
水中から人形が登場し、跳んだりはねたりして、確かにオリジナリティはある。
しかしスダレの向こうで人間が差し金を操っているのが見えるし、最後は裏方が全員、スダレからバシャバシャ出てきてご挨拶である。
夢も希望もない。
ただ人形は、狐や竜、魚や船などもあってバラエティは豊富だった。
人間の顔も、アジアンテイスト全開で、白人にはオリエンタリズムを喚起させるに十分なデザインである。
日本なら「おてもやん」とか「ひょっとこ」のようなものだろうか。
しかし、一歩間違えるとブードゥーの呪い人形のような「毒」ももっている。
おみやげに買って帰ったら大変なことになりそうな、そういう怪しさもあって、なかなかよかった。
ホテルに着いたのは11時すぎ。
明日の夕方には、ハノイを発つ。
(続く)
ということで、次回から3日目が始まります。