2005年09月24日

[0819 シェムリアップ(5)]

ベトナム・カンボジア旅行記の第28回です。
アンコール遺跡内の話です。

ではどうぞ。

できたばかりの許可書を見せ、入り口ゲートを通過したが、すぐに遺跡、というわけではない。
なんでも、初めに向かうアンコールトムへは、まだ車でしばらく進まなければならないそうだ。
森林を切り開いた、未舗装の路を車が進む。
いわゆるアンコール遺跡がある敷地は、東京23区と同じぐらいの大きさだという。

ふと、視界が開け、大きな川が見えてきた。
しかしそれは川ではなく、お堀だった。
その堀川沿いにしばらく進むと、最も有名な遺跡、アンコールワットが車窓から見えた。
カンボジアの国旗にもなっている、例の3つの屋根のシルエットが姿を現す。
初めて、遺跡にやってきたという実感がわいてきた。

実際には屋根は3つではなく、中心の1つを囲むように4つの小さな塔があり、全部で5つの塔がある。
見る方向で3つに見えたり、5つ全部見えたりするのだ。

「まんなかは しゅみせんを あらわしていますね。」とソンディさん。
「しゃみせん?」とエイコ。「はい、そうですね。しゅみせん、しゅみせんですね」。

どうやら、ソンディさんは、仏教における、世界の中心を表す山「須弥山」を常識だと思っているらしい。
エイコに伝わらないのは、発音が悪いからだと思い、ソンディさんは何度も単語を繰り返す。
見かねた僕が解説をして、ソンディさんが「はい、そうですね」と相づちを打つ。

ソンディさんは日本語の発音はカタコトのだが、語彙はかなりのものだった。
とくにガイドに必要な、仏教用語やヒンズー教用語についてはかなり勉強していた。
「しゅみせん」をはじめとして、「みろくぼさつ」「いんどら」「にゅうかいかくはん」「らーまやーな」など、日本人にあまりなじみのない単語まで、なにげなく使う。
日本人なら当然知っているのだろう、とソンディさんは思っているのだ。

荻野真のマンガ「孔雀王」を熟読していた僕は、わりとすんなり解読できるのだが、エイコにとっては何を言っているのかわからないガイドだったろう。

このあとも、ソンディさんのガイドと僕の解読、というパターンでアンコール遺跡を巡ることになった。

アンコールワットを右に眺めつつ、車はさらに進む。
(続く)

アンコール遺跡編はしばらく続きそうです。


posted by molten at 12:27| 埼玉 ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | Jet-Ragメモ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:


この記事へのトラックバック
×

この広告は180日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。