オールドマーケットで夕食です。
では、どうぞ。
オールドマーケットの「お土産エリア」から一つ大通りを隔てるようなかたちで、「食事エリア」が広がっていた。この日の夜は長いです…。
食事エリアは、地元の人用ではなく、明らかに観光客を意識しており、ヨーロッパ風のオープンテラスのあるパブのような場所が数多く並んでいた。
昼食時に土居さんが紹介していた「レッドピアノ」というレストランに入る。
2階建ての建物で、1階はオープンテラスのパブ、2階がレストランといった構造だ。
2階に案内してもらい、分厚い木のテーブルに着く。
こういうちゃんとした店に僕らだけで入るのは、今回の旅行で初めてだった。
早速店員にビールと、おすすめの料理を注文して、外を眺める。
外はもう暗くなっていて、再びスコールがやってきていた。
道を歩いている人は、急いで近くの店に入るか、屋根のあるバイクタクシー、トゥクトゥクに乗せてもらうしかない。
タイミング良く店に入れた僕らは、濡れながらあわててやってくる客を横目で見ながら、ビールで乾杯した。
料理は、おすすめとはいえ「魚のフライとポテト」とか、「サイコロステーキ」のような、いたって普通のものだ。
しかし一つ一つの量が多いため、皿を一つずつ頼んですっかりおなかが一杯になった。
居酒屋のように、ちょっとずつ色々注文するような場所ではなかった。
エイコはまだまだ飲み足りないので、「ハシゴしよう、ハシゴ」と盛り上がっている。
スコールが止むのを待って、僕らは外に出ることにした。
外に出た僕らは、とりあえず「食事エリア」をうろうろすることにした。
この辺りは「お土産エリア」とは雰囲気が違っており、高級感のある店が多い。
なんだか、貧富の差のようなものも感じる。
そして、外を歩いている観光客は、ほとんどと言っていいくらい白人だった。日本人は全く見あたらない。
土居さんは、「夜は危険なので一人では出歩かないでください」といっていた。
日本人観光客は、それを忠実に守っているのだろうか。
アンコール遺跡では本当に日本人ばかり目について、ちょっと実感がわかなかったが、ここへ来て、ようやく「海外旅行」の雰囲気を味わうことができた気がする。
(続く)